今回は、健康食として、なんやかんやと注目されがちな『豆乳』についてのお話しです。
豆乳は身体を冷やす「涼」の性質を持ち、肝の余分な熱を下げ、肝機能の回復を助けます。この性質の作用で、肝にこもった余分な熱がありのぼせやすい「肝陽上亢」証で肝炎や高血圧のある方には、非常によいでしょう。
「涼性」作用と補血作用により「陰虚」証で微熱のある方、ご年配の方で熱っぽくのぼせやすい方、牛乳を飲むと下痢しやすい方には、豆乳を毎日少しずつ飲むとよいでしょう。
ただし、粘膜や肌を潤す「潤性」や「涼性」を持つ豆乳は、日頃から胃腸が冷えている「陽虚」の方、胃腸が弱く下痢をしやすい「気血両虚」の方には、おすすめできません。また、もともとお腹が張りやすく胃が重たい「食積痰湿」の方も、ますますお腹が張る原因になるので控えめに、飲んでいただければと思います。
豆乳が健康にいいと言われていますが、それは豆乳の性質とその人の体質の相性がよい場合のみです。上記のとおり、冷えてる方が飲まれると、ますます冷えます。
周りの評判に流されず、今の自分の体質を知り、豆乳と相性がよいかどうか判断してから、美味しくいただきましょう。
ちなみに、私は、健康にいいからと、冬でも毎日1リットル飲み、しかも、常温だと不味いからキンキンに冷やして飲んでおりました(笑)
当然、お腹もキンキンに冷えておりました(^^;)
もちろん、鍼灸師になる前のお話しですよ~。